健やかな日々を送るために!高齢の老犬のお世話方法
加齢により、犬の身体能力や行動様式にも変化が現れます。愛犬のQOL(生活の質)を保つためにも、これらの変化に気を配り、適切に対応することが必要です。運動から食事に至るそれらの対応には、無理なく簡単に行うためのコツがいくつもあります。
品種とサイズによる加齢への影響
すべての犬が同じ寿命を持っているわけではありません。寿命は、遺伝的要素や、ライフスタイル、品種、サイズなどの影響を受けます。10キロ未満の小型犬の寿命は12年ほどですが、体重が45キロを超える大型犬の寿命は約7〜8年です。老化のプロセスは、大きいサイズの犬ほど早く始まります。従って、犬によって高齢と見なされる年齢が異なります。
犬の品種とサイズごとに年齢に関連した特有の問題があります。例えば、小型犬は心臓の問題を抱えていることがよくあります。犬の食事療法ではこれらの違いを考慮に入れ、犬の健康上の課題をサポートするために栄養素を特定の組み合わせで提供する必要があります。
老化している犬のストレスを避ける
犬の日常的な習慣を変える時に最も重要な考慮事項の一つは、犬に不要なストレスを与えないことです。犬は老化するにつれて、尿失禁、睡眠習慣の変化、ペットオーナーとの交流の減少などの行動の変化を示すことがあります。日常的な習慣を突然または急に変えると、これらの問題が悪化する可能性があるため、徐々に段階的に調整を行ってください。
高齢犬を運動させる
心血管系の問題は高齢犬で症状が出始めるようになり、心拍出量が低下していきます。そのため、活動レベルを低減した能力に合わせる必要があります。これを行わないと、心臓障害をもたらす可能性があります。
変形性関節症や関節の問題は老齢犬によく見られ、犬が太りすぎの場合はさらに症状が悪化する可能性があります。犬がうまく階段を上れない場合は傾斜台を設置し、タイル張りや木製の床でバランスを取りづらい場合はカーペットを敷くと良いでしょう。水泳は、関節に問題を抱えている可能性のある高齢の犬には素晴らしい運動です。
高齢犬の食事
犬の嗅覚や味覚は、年齢と共に弱まる場合があります。ですから、念のため有毒な食品や物質を犬が触れるところに置かないでください。
高齢犬のエネルギー必要量は若い犬に比べて約10%~20%低いため、体重が余分に増えないようにフードの量を調節しましょう。低脂肪でありながら味の良いフードは、食事を促しながらも過剰摂取を防ぐため、高齢犬のための優れた選択肢と言えます。
高齢犬のフードには、老化していく過程での健康をサポートする以下のような栄養素が含まれる必要があります。
- 健康な心臓機能を支えることができる、長鎖オメガ3脂肪酸
- 関節の健康に対して実証された効果をもつ、いくつかの活性栄養素
- 効果的な腎機能をサポートする、低レベルのリン
高齢犬の健康
定期的な健康診断は、加齢に伴う病気を早期発見し、愛犬に最善のケアを行うための重要な手段です。歯肉炎を引き起こす歯垢の蓄積を防ぐための定期的な歯磨きや、入浴、グルーミングによって、自宅で愛犬の健康を守ることもできます。
単なる「加齢」の兆候に見える症状の一部は、内在する疾患を示している場合があります。そのため、犬の外見や行動の変化に気づいたら、かかりつけの獣医師に相談することが重要です。最善の行動指針をアドバイスしてもらえるでしょう。
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