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愛猫が肥満、太りすぎの場合のリスクと改善方法

愛猫が肥満、太りすぎている場合は、心血管系の問題から精神的負担にいたる、深刻で生活を一変するようなさまざまな健康上のリスクを抱えています。
Adult Scottish Straight sitting on an examination table being checked over by a vet.

猫には肥満になりやすい、太りやすいタイプはありますか?

体重増加や肥満になりやすい猫にはいくつかの特徴があります。

  • 純血種ではなく、短毛のヨーロッパ系の猫
  • 活動量が低下し始める5~10歳の猫
  • フードの給与が非常に頻繁で、しかも給与量が推奨量を超えている場合
  • 不安、抑うつ、もしくは精神的・感情的な負担を抱えている場合
  • オス猫

愛猫が避妊・去勢手術を受けている場合、手術によってエネルギー必要量が3分の1弱低下するものの食欲は18~26%増加するため、体重が増加、太りやすくなり、肥満のリスクが高まります。


肥満、太り過ぎがどうして猫に影響を与えるのですか?

消費エネルギーよりも摂取エネルギーの方が大きいことから、太り気味や肥満の猫の身体は、摂取したフードをすべて消費するのではなく脂肪として体内に蓄えるようになります。この脂肪が肝臓などの特定の臓器に浸潤したり動脈に沈着したりすることにより、身体機能に影響を及ぼします。適正な体重を超えると愛猫の体内や関節に負担がかかり、数々の健康リスクにつながります。

Adult cat lying down on an examination table being checked over by a vet.

肥満、太りすぎによる猫への健康リスクはありますか?

一般的に、猫が太り過ぎ、肥満になると遊んだり動き回ったりすることが難しくなるほか、外科手術や検査がより困難になるため、生活の質が下がり寿命が縮まってしまいます。加え、以下のような病気に発展するリスクを高めてしまいます。


肥満による糖尿病リスク

太り過ぎ、肥満になると糖尿病のリスクがはるかに高くなり、肥満の猫の80~90%が糖尿病を患い毎日のインスリン注射を必要としています。多くの場合、余分な体重を落とすことによってブドウ糖を調節できなくなる直接の理由となっていた蓄積脂肪がなくなるため、糖尿病を発病する前の状態に戻すことができます。


肥満による感染リスク

猫が太り過ぎ、肥満になると免疫能力が低下し、感染を起こしやすくなります。これには尿路感染症や結石も含まれますが、その原因は、太り気味の猫は健康な猫に比べて活動量が少なく、飲水量と排尿量も少ないことによります。


肥満による肝不全リスク

太り過ぎ、肥満の猫が抱える、深刻かつ命にかかわるおそれのあるリスクは肝不全です。例えばフードがコンスタントに供給されなくなるなどして、猫の体が栄養が足りていないと判断すると、蓄積された脂肪を肝臓に送ってエネルギーに変換しようとします。しかしながら、太りすぎの猫の身体はこのプロセスを効率的に行うことができないため、肝機能が低下してついには肝機能障害や肝不全を引き起こす場合があります。


肥満による皮膚病リスク

余分な体重が増えると、毛づくろいをするのが難しくなり皮膚病を引き起こすことがあります。同様に、体重が増えることで関節に圧力がかかり関節炎を患う可能性があるほか、心血管系および呼吸器系も悪影響を受け、息切れや心臓の問題を引き起こすおそれもあります。


肥満による精神衛生リスク

太り気味もしくは肥満の猫は、精神衛生上の問題を抱える危険性もはらんでいます。猫は危険を察知した時に逃げたり隠れたりしますが、太り気味の猫は素早く反応することができないため本能に従うことができず、それにより苦痛を感じる可能性があります。

適切な食事や、運動、行動を心がけることで、太り過ぎ、肥満のリスクからあなたの愛猫を守ることができます。まずは、獣医師に相談して最善の対処法についてのアドバイスを受けましょう。

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