サイベリアンのご紹介
サイベリアンの厚くて光沢のある被毛は見事ですが、ショーのためだけに存在するわけではありません。何世紀もかけて、古い歴史を持つこの品種は、原産地であるシベリアの過酷な気候に耐えるのに理想的な3層の断熱性と防水性を備えた被毛を持っています。祖先は野外での厳しい暮らしに合わせて進化したとはいえ、現在のサイベリアンは言うまでもなく快適な環境を好みます。サイベリアンは愛情深く、遊び好きな場合も一面をもちつつも、ほとんどの場合はペットオーナーのそばの暖かい場所で幸せそうに丸まっています。
正式名称:サイベリアン
別名:ネヴァ マスカレード(ポインテッド)サイベリアン フォレスト キャット
原産:ロシア
抜け毛の量
運動の必要性(高い、低い、中程度)
他のペットとの相性
暖かい気候への適性
家庭向きのペット*
オス | メス |
---|---|
高さ | 高さ |
28 - 33 cm | 28 - 33 cm |
体重 | 体重 |
7 - 8 kg | 5.5 - 6 kg |
ライフステージ | |
---|---|
成長後期 | 成猫期 |
~12ヵ月 | 1~7歳 |
中高齢期 | 高齢期 |
7~12歳 | 12歳以降 |
抜け毛の量
運動の必要性(高い、低い、中程度)
他のペットとの相性
暖かい気候への適性
家庭向きのペット*
オス | メス |
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高さ | 高さ |
28 - 33 cm | 28 - 33 cm |
体重 | 体重 |
7 - 8 kg | 5.5 - 6 kg |
ライフステージ | |
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成長後期 | 成猫期 |
~12ヵ月 | 1~7歳 |
中高齢期 | 高齢期 |
7~12歳 | 12歳以降 |
サイベリアンについて
この猫種について知っておくべきこと
贅沢な被毛と幅広の丸い瞳、ふわふわの耳、ブラシのような素晴らしい尻尾を備えたサイベリアンは、ロシアが誇る美しい猫です。しかし、寒冷なシベリアに生まれたことから氷のように冷たい気性を連想していると、少々驚くでしょう。この素晴らしい品種は、自らが選んだ人間に寄り添いたがる心優しい大型猫です。家の中でペットオーナーを文字通り追いかけ、膝の上でくつろいで猫型の湯たんぽになります。
サイベリアンは人に「話しかけ」ようとさえします。サイベリアンは一般的なゴロゴロという音やニャーという鳴き声以外に、優しい小さなさえずりや咳払いのような音を立てて人間とコミュニケーションを取ります。
社交的なサイベリアンは他のペットや子どもとも仲良くします。遊び好きで元気かつ活発な気性であるため、時には家具に向かってエネルギッシュにジャンプしたり、パソコンのカーソルに熱狂してパンチをくりだしたりする場合があります。しかし、穏やかでおとなしい側面もあり、サイベリアンがセラピーキャットとして活動することがあるのも不思議ではありません。
サイベリアンにまつわる2つの事実
1.冬のファッションはお手のもの
三層構造(トリプルコート)の撥水性の被毛にたっぷりとした襟状の毛、ふわふわのズボンにキツネのようなふさふさした尾。房毛に覆われた肉球によってサイベリアンのアウトドア ファッションが完成し、雪景色の中を歩くのに役立ちます。
2.別名「ネヴァ マスカレード」
独特の柄と房毛の生えた耳を備えたサイベリアンには「ネヴァ マスカレード」という別名があります。四肢に色の濃い被毛があるサイベリアンに対して使用されます(ポインテッドとも呼ばれます)。また、猫の耳の端に小さな房毛がある場合、より大型で野生に近い、(遠い)いとこであるオオヤマネコと共通点があります。猫の耳を汚れから守るこの房毛は、リンクス ティップと呼ばれています。
この品種の歴史
サイベリアンの歴史は少なくとも1000年前までさかのぼり、ノルウェージャン フォレスト キャットとの関連があると考えられています。この2つの品種の身体的な類似点は明らかであり、いずれも過酷で寒冷な環境に耐えるように進化しました。
サイベリアンは、故郷ロシアの農場で飼われたり家族のペットとして愛されたりと、幅広い才能を持つ猫として長年にわたって人気を集めてきました。地域の民話やおとぎ話にも魅力的なキャラクターとして登場しています。
1870年代にキャットショーで披露されたサイベリアンもいたものの、この素晴らしい猫が実際に広く知られるようになったのは、冷戦の終結後にサイベリアンが欧米に輸出され始めてからです。愛猫協会は2000年にこの品種の登録を許可し、サイベリアンは2006年にチャンピオンに選ばれました。
頭から尻尾まで
サイベリアンの身体的特徴
1.尻尾
2.耳
3.被毛
注意すべきこと
この猫種の特性から健康に関する一般的な概要まで、サイベリアンに関するいくつかの注意が必要なポイントをご紹介します
心臓のトラブル
サイベリアンは一般的に健康ですが、この品種は肥大型心筋症と呼ばれる病気にかかりやすいものです。これは、心筋が肥大して効率が低下する心臓病の一種です。この病気のない親猫のみを交配する評判の良いブリーダーから購入するとよいでしょう。
体重に気をつける
サイベリアンはもともと大柄であり、体重が増えすぎると健康上の問題を引き起こす可能性があります。適切なフードを適切な量だけ与えて、最高の健康状態を維持させましょう。獣医師による定期的な健康診断もお勧めです。
健康的な食事で、より健康的に
個々の猫に最適な栄養バランスは、サイベリアンの健康と美しさを維持する上で重要な役割を果たします。サイベリアンの総合栄養食は、栄養素のバランスを調整したものでなければなりません。このフードを使用することで、過不足のない食事を与えられます。食事は不足しても多すぎても猫の健康に悪影響を及ぼすおそれがあります。
規則的な排尿をサポートするために、清潔で新鮮な水をいつでも飲めるようにしておく必要があります。また、猫はもともと少量の餌を1日7〜10回食べるようにできています。推奨されている1日分のキブル(ドライフードの粒)の量を一度に与えるとサイベリアンは自分で食べる量を調整します。
以下の推奨事項は、健康的な動物に対するものです。猫に健康上の問題がある場合は、獣医師に相談し、専用の食事療法食を処方してもらってください。
サイベリアンのフードを選ぶ際に、考慮すべき要素があります。年齢、個々のお悩み、ライフスタイル(これらは活動レベルに大きく影響します)などです。そして避妊・去勢手術などの生理学的状態も、体重増加の潜在的な要因です。猫が屋外へ出入りできるなら、季節の変化も影響します。年に2回ある毛の生え変わり時期は特にそう言えます。
年齢
猫のエネルギーの必要量の観点では、年齢は1つの考慮すべき要素です。特に若年期と老齢期で顕著です。生後8週齢の子猫は、1kgあたりのエネルギー必要量が成猫の3〜4倍です。歯の知覚過敏または嗅覚や味覚の低下により、年をとるにつれて、猫の食欲は減退する傾向があります。
ライフスタイル
フードの最適なエネルギー密度は、室内飼育と屋外飼育で異なります。屋外に出る猫の場合、エネルギーの必要量が変わります。エネルギーの必要量は、屋外で過ごす時間、縄張り、気温の変化に応じて増加します。4kgの猫が屋外で過ごす場合、約300kcal/日が必要になりますが、同じ猫が室内で過ごすと、200kcal/日以上のエネルギーを消費することは滅多にありません。3分の1少ないエネルギー量ですみます。
室内飼育猫のための健康的な栄養バランス
室内のライフスタイルでは運動量が少ないことが多い(室内飼育の猫のエネルギー消費量は室外飼育の猫より約3分の1少ない)ので、少ないエネルギーの必要量に合わせて調整されたカロリー含有量と、脂肪代謝を促進するのに役立つL-カルニチンを含むフードは、理想的な体重を維持するのに役立ちます。人間の食べ物や脂肪分の多いスナックを与えないようにしてください。代わりに、1日のフード量の範囲内でキブル(ドライフードの粒)をご褒美として与え、体重が増えないように、パッケージに記載された給与表を目安に、理想体重が維持できる量のフードを与えましょう。室内飼育の猫は、毛づくろいにより多くの時間をかけます。オオバコなど特定の食物繊維は、体内に取り込んだ毛を排出するのに役立ち、毛玉を減らします。主に室内で暮らすサイベリアンの場合、消化性の高いタンパク質を摂取すると、便の量とその臭いの両方を抑えるのに役立ちます。
屋外飼育猫のための健康的な栄養バランス
屋外へ出る猫は、室内で過ごす猫よりも多くのエネルギーを消費します。そのため、カロリー密度が高いフードが推奨されます。カロリー密度の低いフードの量を増やすと、消化効率の低下につながる可能性があるため、屋外飼育猫用のフードには適していません。特に関節の健康をサポートする栄養素は、非常に活動的な屋外飼育猫にとってメリットとなる可能性があります。特定の栄養素と抗酸化物質は、皮膚のバリア機能を強化して、室外飼育猫がより良く状況に対応するのに役立ちます。外にいるだけで、小さなケガをしたり、外部寄生虫などの有害な微生物にさらされたりするおそれがあります。
成長段階
成長は、子猫の人生に欠かせない段階です。大きな変化であり、発見、そして新しい出会いの時です。品種にかかわらず、子猫が必要とするエネルギー、タンパク質、ミネラル、ビタミンの量は、成猫よりもはるかに大きくなります。成長し、体を大きくするためにエネルギーと栄養素が必要なためです。子猫の成長には2つの段階があります。
成長前期 - 誕生から生後4ヵ月齢まで
離乳とは、子猫が流動食(母乳)から固形フードに移行することです。この期間は、生後3〜6週齢で歯が生える時期に自然と対応しています。この段階では、子猫はまだ噛み砕くことができないので、柔らかいフード(ふやかしたキブル(ドライフードの粒)や適切なウェットフード)は、流動食から固形フードに移行しやすくするのに役立ちます。出後4〜12週齢では、子猫が母親の初乳(最初の母乳)から獲得する自然免疫は低下しますが、子猫の免疫系は徐々に発達します。免疫の狭間と呼ばれるこの重要な時期には、自然の免疫力をサポートするために、ビタミンEを含む抗酸化物質の組み合わせが必要です。子猫にとって、特に繊細になるのが成長期です。その間、消化器系の不調が起こりやすくなります。この時期のフードは、本質的な成長のニーズを満たすためにエネルギーが豊富であるだけでなく、発達途中の消化器系に合わせた消化のよいタンパク質も必要です。また、フラクトオリゴ糖などのプレバイオティクスは、腸内環境を整えることによって胃腸の健康をサポートします。その結果、健康な便の排泄に役立ちます。子猫用のフードには、脳神経の適切な発達をサポートするのに役立つオメガ3脂肪酸(EPA/DHA)が含まれている必要があります。
成長後期 - 生後4ヵ月~12ヵ月齢
生後4ヵ月目から、子猫の成長速度が低下するため、今までより低脂肪のフードが推奨されます。これが重要なのは、特に猫が避妊・去勢手術を受けた後です。生後4ヵ月から7ヵ月の間に、子猫の乳歯が抜け、永久歯に生え変わります。永久歯が生えたら、子猫は咀嚼を促すのに十分な大きさのキブル(ドライフードの粒)を食べる必要があります。生後12ヵ月まで、サイベリアンの子猫の免疫系は少しずつ発達を続けます。この大きな変化、発見、新しい出会いのある時期に、ビタミンEなどの抗酸化物質の組み合わせが、自然の免疫力を支えるのに役立ちます。消化器系は徐々に発達し、消化能力は生後12ヵ月までに完全に発達します。生後12ヶ月から、成猫用フードを食べられるようになります。
栄養に関して以下のような目標があります。
特に避妊・去勢手術をされた猫、室内飼育の猫、野良猫の場合、消化性の高い成分を使用し、脂肪分を適切な量*に保つことによって理想的な体重の維持に貢献します。消化性の高いタンパク質とプレバイオティクスを使用して、最適な消化をサポートし、腸内環境のバランスを整えます。必須脂肪酸(特にEPA/DHA)、必須アミノ酸、ビタミンB群が含まれており、皮膚や被毛の健康や美しさを保ちます。尿路系の健康維持にも配慮しましょう。食物繊維を添加して、毛づくろい中に呑み込んでしまった毛の排出を促します。特定の食物繊維が毛玉の形成を抑えるのに役立ちます。
好き嫌いが激しい猫もいるため、おいしさ大切です。独自の製法と香り、キブル(ドライフードの粒)のサイズ、特別な食感、またはさまざまな形や食感の組み合わせ(ドライフードとウェットフードの両方)により、食欲の増進を助けます。
*通常、キブル(ドライフードの粒)に非常に多くの脂肪が含まれる場合、猫は食欲を抑えづらくなります。
7歳を過ぎると、サイベリアンは老化の最初の徴候に直面し始めます。抗酸化物質を豊富に含んだフードは彼らの活力を維持するのに役立ち、適切なリン含有量のフードは腎臓系をサポートします。
老化は、消化機能の変化も意味します。12歳以上の高齢期の猫は、吸収も困難な場合があります。老化に向かう猫の体重を維持し、栄養失調のリスクを防ぐために、必須栄養素が豊富で、非常に消化性の高いフードを与える必要があります。
猫は年をとるにつれて、歯の問題が生じるようになります。一部の高齢期の猫は、味覚や嗅覚も衰えるため、フード量の低下につながる可能性があります。愛猫が十分な量を確実に食べ続けられるよう、老化とともに弱くなる可能性のある顎に合った形や大きさ、硬さ(食感)のキブル(ドライフードの粒)を選ぶ必要があります。
最適なエネルギー量は、老化に向かう段階であっても、ライフスタイルに依存することに注意してください。定期的に屋外に出る高齢期の猫は、脂肪含有量がわずかに高いフードからメリットを得られます。一方、老化により、室内飼育されている猫の肥満リスクが減ることはありません。依然として、カロリー摂取量を注意深く監視する必要があります。適度な脂肪含有量のフードが最適な場合があります。
サイベリアンのケア
運動、グルーミング、トレーニングのヒント
7/7
サイベリアンのすべて
手間はあまりかかりません。サイベリアンの被毛は厚くて素敵ですが、毛の塊ができないようにするために、数日に1度サッとブラッシングするだけで大丈夫です。毛が生え変わる時期(年に2回)には、もう少し頻繁なブラッシングが必要になります。換毛期には、掃除機をかける頻度はずっと上がります!
本当の意味で人間に猫アレルギーを起こさせない猫というのはいません。しかし、アレルギーを持つ人は、サイベリアンなら他の猫種ほど強いアレルギー症状が出ないと言うことがあります。これは、サイベリアンの唾液と皮膚に含まれているアレルギーの原因となるタンパク質の量が、他の猫種よりも少ないためかもしれません。このことについては、今も科学者たちが研究しています。
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出典
- Veterinary Centers of America https://vcahospitals.com/
- ロイヤルカナン猫の百科事典。2010年版、2020年版
- Banfield Pet Hospital https://www.banfield.com/
- ロイヤルカナンBHN製品ブック
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