子犬はいつまで?何ヵ月から成犬になるのか犬種別に解説
子犬が何ヵ月までかは品種・サイズによって違う
まずはじめに、子犬が成犬になる年齢は品種とサイズによって異なることを理解しましょう。すべての品種は、超小型、小型、中型、大型、超大型の5つに分類され、子犬と呼ばれる時期がそれぞれ異なります。これは、成長期の長さの違いによるものです。すべての犬種に急激に成長する時期があるものの、大型および超大型の犬は完全に成熟するまでに小型犬よりも長い時間がかかります。
子犬と呼ばれるのはいつまでか
では、5つの品種分類別に子犬と呼ばれるのはいつまでなのか、以下の通り紹介します。
超小型・小型の品種は10ヵ月までが子犬
超小型の品種は成犬になったときの体重が4kg程度、小型の品種は成犬になったときの体重が5kg~10kg程度の品種を指します。この超小型・小型犬が成犬になるのは生後10ヵ月です。それ以降は子犬ではなく、成犬と呼ばれます。
中型の品種は12ヵ月までが子犬
中型の品種は成犬になったときの体重が11~25kg程度の品種を指します。この中型犬が成犬になるのは一般的には生後12ヵ月です。
大型の品種は15ヵ月までが子犬
大型の品種は成犬になったときの体重が26~44kg程度の品種を指します。この大型犬が成犬になるのは一般的には生後15ヵ月です。小型、中型の品種と比較して成長に時間がかかりますので、子犬と呼ばれる期間も長くなります。
超大型の品種は18~24ヵ月までが子犬
超大型の品種は成犬になったときの体重が45kg以上の品種を指します。この超大型犬が成犬になるのは一般的には生後18~24ヵ月です。大型品種と比較しても更に子犬と呼ばれる時期が長くなります。
子犬が食事から必要とするもの
大きさや品種を問わず、子犬の体は急速に成長しながら大きく変化していきます。子犬は骨格を適切に発達させるために、成犬に比べてカルシウムが豊富な食事を必要とします。
また、筋肉やその他の体組織を急速に発達させるため、タンパク質も多く必要とします。子犬は大量に食べることはできないものの(子犬に与えるべき食事の量についてはこちら)、生理機能の発達のサポートに十分なエネルギーを必要とするため、子犬のフードは完全な成犬よりもエネルギー濃度が高くなくてはいけません。軟骨のためのグルコサミンや滑液のためのコンドロイチンといった栄養素は、その後の健康上の問題を防ぐために不可欠です。
成犬にはない子犬特有の問題を考慮した食事
子犬の食事とケアにおいては、敏感な消化器系と未熟な免疫系という、成犬よりも幼犬がはるかに大きな影響を受ける2つの特定の問題を考慮する必要があります。
子犬(特に離乳直後)(子犬の離乳期に関する詳細はこちら)の消化器系は成犬のそれよりも弱く、環境の変化や新しいフードへの切り替えにより簡単に消化不良を起こします。子犬に与えるフードは、適切なサイズや形や食感で、簡単に食べることができ、かつ必要な栄養をすべて吸収しつつ消化不良を予防できる高消化性のものである必要があります。
生後4~12週齢の子犬は、「免疫ギャップ」と呼ばれる時期に入ります。これは、母乳を通じて母犬から受け取った免疫が弱まるものの、子犬自身の自然免疫力はまだ十分に発達していない時期のことです。この時期には、免疫の移行期間をサポートし、ビタミンEなどの栄養素をしっかり摂ることで子犬の免疫力を高めるためにも、食事が重要な役割を担います。
成犬用へのフードの切り替えは必要?
体の基礎をつくるための栄養バランスが必要だった子犬の時期が終わります。成犬になると、子犬よりも体重あたりに必要なエネルギーが少なくなるため、成犬に合わせて脂肪分を減らす必要があります。また、犬種、体のサイズ、生活環境、体質などによる特徴が顕著になるため、必要な栄養管理が変わります。
- 子犬(急速な成長):高いエネルギー量、免疫力のサポート、消化吸収力のサポート
- 成犬(成長が終了):高いエネルギーだと太る、犬種や体のサイズの個体差が大きくなる
食事を切り替えるときは、1週間ほどかけながら子犬用フードに成犬用フードを徐々に混ぜる量を増やしていくと、おなかを下したりすることなく、スムーズに切り替えられます。
フードの切り替えはゆっくり行いましょう
急にフードを変更すると下痢をしたり、吐いたりすることがあります。成犬になる1週間前あたりから成犬用フードに少しずつ切り替えましょう。
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