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猫のフケの原因と対策について

猫はかゆくてパラパラと剥がれ落ちるフケに悩まされることがあります。このイライラする症状の原因と、飼い主が愛猫をサポートするためにできることについて学びましょう。
Cat lying down indoors

猫の皮膚は体の中で最大の器官であり、感染症や寄生虫(子猫の寄生虫に関する詳細はこちら)、刺激物からの保護という点で最も重要な器官のひとつでもありです。皮膚はフケによって影響も受ける場合もあります。


猫のフケとは何ですか?

フケは、猫の肌で脂の生成を担っている腺(皮脂腺)が過剰分泌を始めると起こります。この脂は肌に栄養を与えて保護するものです。ただし、多量すぎると猫の肌に刺激を与えるようになり、皮膚が小片状になって通常よりも剥がれやすくなります。
猫の毛皮の中に白い斑点がある場合は、フケが生じています。飼い主の衣服や猫の寝具にも落ちる場合があります。皮膚が乾燥して見える他、炎症を起こす可能性もあります。猫が通常より頻繁に毛づくろいをしたりかゆがったりしているのにも気づくでしょう。不規則に毛がはげていたり全体的な脱毛が見られたりする場合もあります。
猫の抜け毛が多く見られる場合はこちらもご覧ください)


猫のフケの原因は何ですか?

猫のフケは、さまざまな原因で生じる可能性があります。


フケの原因1:白癬

フケは白癬の症状のひとつです。白癬とは、胞子がかみ傷や引っかき傷を通して猫の皮膚に侵入し、最も外側の層を攻撃する真菌感染症です。フケだけでなく、不規則または円形の脱毛や、毛の弱さや脆さ、皮膚のところどころの赤みに気づく場合もあります。この病気は非常に感染力が強く、治療可能ですが、症状が見られたらすぐに獣医師を訪ねることが不可欠です。


フケの原因2:食事

猫の食事によってフケが生じる可能性もあります。これは、食べているフードに、皮膚の健康な機能に必要不可欠な栄養素が欠けている場合に起こります。皮膚細胞の再生プロセスで、猫の毎日のタンパク質摂取量の最大30%が消費されます。そのため、猫が食べるフードには、消化器系に容易に吸収される高品質かつ高消化性のタンパク質が含まれていなくてはなりません。オメガ3とオメガ6の必須脂肪酸は、皮膚の全体的な健康に寄与します。これらは猫の体が合成できるものではないため、食事に常に含まれているべきです。ビタミンAなどの特定のビタミンも皮膚の健康に貢献し、細胞の成長と脂の分泌を調節します。


フケの原因3:ライフスタイル

ライフスタイルも、猫のフケの発生に影響を与えうる要因です。環境が暖かすぎると皮膚が乾ききり、脂の過剰分泌につながってフケが発生します。これは、皮膚の問題を引き起こす可能性がある過度の毛づくろいと共に、室内飼育の猫にとって一般的な問題です。猫を定期的に洗う場合、猫用シャンプー以外の製品を使用すると皮膚に刺激を与える可能性があります。人間の肌よりも酸性度が高いため、人間用に設計された洗浄剤は適していません。

Cat sitting indoors next to a window

猫のフケ対策はどのようにすればよいですか?

フケ対策1:受診と適切な治療

猫のフケが目立つ場合、獣医師の診察を受けて白癬やその他の寄生虫に感染していないか診断してもらうことが重要です。白癬に感染している場合、獣医師は3段階でこれを治療します。病変部の毛を刈り、残っている胞子を取り除き、猫が生活する環境の消毒を行います。別の種類の寄生虫によってフケが出ている場合は、それぞれの寄生虫に最適の治療法が提案されます。


フケ対策2:皮膚の健康に良い食事への切り替え

栄養バランスの良い食事を給与することは、皮膚の状態を最適に保ち、フケなどの症状を緩和するうえで最も効果のある方法のひとつです。あなたの猫が特に皮膚トラブルを起こしやすい場合は、皮膚の健康をサポート・維持するために特別に設計されたフードを選ぶとよいでしょう。また、環境やライフスタイルにも細心の注意を払い、愛猫のウェルビーイングをサポートするためにできる限りのことをしてあげてください。
通常、猫のフケ対策は難しいことではありません。獣医師に相談すれば、猫の皮膚と被毛を健康に保つためのアドバイスを喜んで教えてくれることでしょう。

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